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Yoko-Chin Bandのはじまり

2006年夏、全てはあの日からはじまった。

「スウィングガールズ」。
それは、楽器経験がない女子高校生達が施行錯誤しながら、短期間の練習で演奏会をやり遂げる映画。
そこにいたのは楽器経験がない友人ばかりだったが「バンド最高!」と思い始めていた。「スウィングガールズでもできたのだから俺たちだって!」と込み上げる勢いのまま、1カ月後にはスタジオを借りバンドを始めることにした。『こんなメンバーでほんまにやれんのか?』と不安そうな表情のメンバーもいたが、セッションする曲は「茶色の小瓶」というJAZZの定番曲にすることだけを決め、帰路についた。

1カ月後、おのおのが「茶色の小瓶」の楽譜を手に入れ、ちょっと誇らしげに楽器を抱えて集まった。

あまりにも初心者だった私達は、この時点ではこの落とし穴にまだ気付かず、何はともあれセッション開始。
・・・あれ? ・・・ひどい、酷すぎる。。。
各自の演奏技術のヘタさはともかくとしても、頭の中がどうにかなってしまいそうな不協和音の大洪水!・・・長い沈黙が続いた。

そこにいた全員が「曲名が一緒なら同じ譜面だ」と信じ込んでいたのだが、現実はそんなに甘くない。例え同じタイトルの譜面でも、キー(調)も、難易度も、曲の長さも、載っている楽器の種類までも、何から何まで違うのだ。

誰かが言い出した。「ま、俺たちJAZZやっているわけだし、ソロ回しということで交代に演奏していって、転調したということにすれば?」 “そんなわけがない”と思った。

結局、第一回目のセッションの収穫は【 共通の楽譜で演奏する 】ことの重要性を学んだ、ということだけ…。そんなスタートだった。でも楽しかった。

8ヵ月後、私達は東京赤坂のbフラットのステージに立っていた。
第一線で活躍するプロミュージシャンたちを従えて。
観客は会場に溢れかえり、立錐の余地もないほどだった。
ステージは、アマチュアならではの音楽を体いっぱいで楽しむさまとプロミュージシャンの観客を魅了する技。2つが相まって、EYSのライブが生まれた。
日本の音楽史に新たな歴史を刻んだ一日であり、Enjoy Your Soundが実現した瞬間だった。

2008年11月1日には夢のような大舞台、東京国際フォーラムの舞台に立った。
会場に溢れかえる観客、超一流のプロミュージシャンとの共演、異様に盛り上がるグルーブ感とプロミュージシャンの超絶技巧が生み出す静寂のコントラスト、いつしかそれがEYSのライブのスタンダードになった。

2009年1月現在、EYSには15以上のバンドが存在する。上手な人と初心者が楽しく共存するバンドもあれば、プロデビューを控え猛練習に励むバンドもあり、練習はほとんどしないけど裏方に励む人もいる。皆自分の好きなスタイルを楽しんでいる。
皆、それぞれのEnjoy Your Soundを見つけたのだ。

音楽を始めるのはハードルが高い。
楽器経験の無さから来る不安、高価な楽器、練習時間のなさ・・・。
全て私達も感じていたハードルだ。でも全部クリアーして、今では日常生活の中にバンド・楽団生活が溶け込んでいる。
私達はEnjoy Your Soundでプレイヤーの裾野を広げたい。
貴方がEYSに遊びに来てくれるのを待っています。

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