古い街並みの中に最新のITラボが広がる不思議な街・エストニア

今回、エストニアの首都タリンに出張してきました。今回のミッションは以下のとおりです。

・現地のAI、ブロックチェーン、その他関連IT企業とのミーティング。

・エストニア支社設立にあたり、銀行法人口座の開設。

・現地での就業、生活環境の視察、ヒアリング。

(ブロックチェーン企業、その他関連IT企業、銀行口座開設については弊社CTO・大塚の記事を参照ください)

今現在、弊社ではinspiart事業(詳細はこちら)に取り組んでおり、私のチームはAIに関する部分の開発を担当しております。AI技術を用いてミクシング、マスタリングを自動化するソフトウェアを開発しています。その一環でIT先進国であるエストニアでAIエンジニアフォースを獲得し、開発を早めようという目的です。

エストニアの首都タリンまではフランクフルト経由でおよそ20時間ほどで、時差は7時間です。直行便がないので、おそらく最短移動時間は日本〜ヘルシンキ(飛行機10時間)、ヘルシンキ〜タリン(フェリーで2時間)だろうと思われます。街並みも文字通り中世ヨーロッパを想像させる建物が多く、とても綺麗でした。

風格ある高等数理研究所の前でもパシャリ。

参考までに滞在期間の天気です。ホカロンを大量に持参したので、外を歩きまわっても意外と難なく過ごせました。

日本より連絡を取り合ったAIのスタートアップ企業、MINDTITANとのミーティングが初日に行われました。先方はAI技術を用いてファイナンス系、テレコム系、メディカル系のA.I.モデルをメインにソフトウェアを開発しており、いろいろな機械学習モデルについて議論することができ、協業の可能性が見えました。POC後のディプロイ率も90%ととても高く、技術の高さが伺えました。弊社の事業に興味を持ってくれてたこと、そして、先方のエンジニアが情報科学だけでなく、数学、物理、量子物理などのバックグラウンドの持った人材が多く、開発をともにしていくうえで大きなプラスです。連絡中のやり取り、開発期間もテキパキしていて、仕事のしやすさを感じました。何より、開発環境が近しいことが一番好感が持てました。

MINDTITANの案件受注状況を聞くと、エストニアという土地柄と英語力の高さから、東欧諸国からのエンジニアが集い、世界を股にかけて仕事をしているそうです。アメリカにも支社を持っているそうです。事前に調べたエストニアの企業の特徴通りで、グローバルに仕事をする姿勢に共感が持てました。

一人やけに背が高いエンジニアがいて、Nice to meet you をいう時に真上を見上げてしまいました。貴重な体験でした。しかし、現地の人々や体験した洗面台や椅子の高さから察するに、びっくりするほど長身の部類ではないのかと思います。159cmしかない私にとっては現地のすべてが高く感じました。

現地のシェアオフィスにも足を運びました。このシェアオフィスは席を取らず住所登録のみも可能で、多くのエストニア進出企業が使っているそうです。キッチンやミーティングルームも数部屋あり、なかなか仕事が捗りそうなオフィスでした。

その他ミーティングの合間に街を散策したところ、スーパーなどの自動化が目に止まりました。

写真はバーコードをスキャンする端末です。専用のカードを通し、一つ持ち歩き商品を選びます。カゴに入れるたびに端末でスキャンし、買い物終了時に最初に通したカードで会計が行えます。この間は当然無人です。これが一般化しているところに、エンジニアとして惚れてしまいます。

現地での生活はどうかという話ですが、食事はとても美味しいです。マーケットを見ても自然派で野菜、肉も種類豊富でした。物価も日本より安く、料理することが好きな人にはとても住み良い場所だと思いました。

このように出張の日程を終え、現地の企業、人、生活などを肌で感じることができました。エストニア政府の方針であるIT推進化(e-Residency やEUデータセンター存在など)が街の至るところで見える反面、中世の風景はしっかり残されており、「古いお城の中の最新のITラボ」を垣間見ることができました。

金 賢(キム ヒョン)
金 賢 (キム ヒョン)
早稲田大学基幹理工学部応用数理学科卒(学士) シンガポール国立大学大学院理学研究科数学専攻卒(修士) 卒業後シンガポールでエンジニアとして自動運転自動車の時系列データ解析、センサーフュージョン、センサー外れ値検知、物体検出などのモジュールを開発。日本に戻り、音声認識、異常音検知などのプロジェクトに従事。現在は楽曲の自動作成、音源調整技術を開発中。数学と音を愛し、音楽演奏をテクノロジーでさらに身近なものにすることをビジョンとする。

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